初湯やら初詣やら

朝の5時だというのに浴場には結構客が入っている。
元旦の初湯であるし、ひょっとしたら夜中の初詣帰りか、とかいっているうちに仲間内であろう若い男の子たちがどっと入ってきた。カウントダウンかオールで遊び倒しての帰りだろうか。駅前のアミューズメントビルの中のスーパー銭湯なので若い子も集めやすいのだろう。

確かここは昔は2種類の温泉で主浴槽は湯口の湯をすくうと仄かに硫黄の匂いを感じる源泉掛け流し。もう一つは塩分を含んだ温泉。露天風呂というか外気だけが感じられる風呂は、備長炭の中を濾過した?何だか訳の分からない温泉だった。ところが何度か改装を繰り返すうちかなりバージョンアップしてきた。主浴槽はそのままに、第二浴槽は今時流行の炭酸泉に。超シュワッシュワな強炭酸泉に設えられている。露天の方は薬湯になった。壺湯や寝湯なんてのも出来たしね。スーパー銭湯なんて侮れない程ちゃんとした温泉だったりもする。
昔はここの主浴槽の熱い湯に数十秒も耐えられなかったけれど、今は全然平気だ。歳と共に鈍くなっているんだろうね。そのうちなんにも感じなくなったら死んでるって訳だよ。

さて、初湯の後は初詣。この辺の人たちは何処へ詣でるのだろうとちょっと調べてみたら近場で行けそうなところがあったので自転車で廻る。
最初は愛媛縣護國神社。私の地元のえべっさんなんかと違って人でごった返してないのが良いね。テキ屋もほどほどの出店だし。去年のお札やらを炊きあげるどんともやっているし。今日日なにかとうるさいからうちなんかじゃもう燃やさなくなったけどね。
次に向かったのが伊佐爾波神社。険しい石段が目に入ってちょっと躊躇したけれど、脚の痛いのも忘れて上ってしまった。これは降りる方が怖いね(-"-; 足を踏み外したら確実に死ぬよ。ちなみにおみくじは吉。

毎日温泉巡りもどうかだし、昼からはどうしようと考えながら近場でちょっと気になったところがあったのでそちらへ。菅生山 大覚院 大寶寺。
何ていうんだろう、苔むす石垣や大樹に囲まれた参道は、幽寂な空気が漂う。坂道を上がるとそこには仁王門。山門の左右には大きな大きな草鞋か掛けられている。
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さらに坂を上って、急な石段の先が本堂だ。

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境内の左右には鐘撞き堂が対で有ってそれぞれ音色の違う鐘を自分で撞く事が出来る。それが山に響いて何とも知れぬ情緒を感じさせる。
本堂の奥には大師堂。南無大師遍照金剛
昔うちには母が爺様から譲り受けた御大師様の像があって(今は姉が引き継いでいる)赤子を抱く姿から母にとっては子供の守り神として大切にお祀りしていた。何としても子供を守ろうとする母の深い愛に今更ながら気付くと共に、もしや今回の事故による怪我も、命まで取られる事がなかったのはきっと母と御大師様のおかげかも知れぬと思えたりするのです。

お父さん、お母さん、明けましておめでとうございます。