月夜の湯

インフィニティな湯船に浸かり、ぼうっと海を眺めながら黄昏を待つ。夕焼けが次第に色濃く、けれど彩度を失いながら水平線に沈んでゆく。夜の帳とはよく言ったものだ。帳が降りた途端、中空に鎮座していた月が明かりを灯したように夜空にくっきりと弓張りの切り絵から姿を顕す。見事な三日月だ。今夜の主役はお月様。

年明け早々仕事をこなし、もうそろそろ身体が悲鳴を上げるぞ?という頃連休が取れた。日曜はいつもの日帰り温泉へ行って近くのホテルに泊まったものの、さて今日はどうしよう?と。連休最終日で明日は普通平日なのでもしやと白浜の湯快リゾートを検索したら部屋が取れた。通常レートだし。脚を伸ばして湯浴みすればあちこちの痛みも和らぐ。いい休暇を取らせてもらっているよ。