バラード

高校生の頃クラスは違うけれどチョッと変わった演劇部の女子が居て、ブスって訳じゃないんだけれど何かしら残念な感じの子?もっともそれは私が演劇っていうものに多少なり偏見を抱いていたからそう思うのかも知れないけれど。
その子がある日の夕方音楽室のピアノに向かっているのを見かけ、へぇ、この子ピアノ弾くんだと思っていたら、突然ショパンのバラードの1番の冒頭を弾きだした
薄暗い部屋に響くそれが何とも知れず不気味で深く印象に残っている。
今になって、「Horowitz on TV」のYouTubeの演奏を見ていると、あの頃とはまた違ってメロディーが頭から離れない今日この頃。プログラムの第一曲目で相当緊張しているせいもあるだろうし、神様が降りてきた…っていうよりは何か魔物にとりつかれたような演奏が壮絶。