独り暮らし

先日仕事で怪我をした。脚を10数針縫う裂傷。
幸い骨には異常はなく傷の深さも脂肪層までで腱や動脈にまでは達していない。
脂肪というのも時には役に立つもので、これが太っていなければもっとダメージが大きかったかも知れない。入院するほどの怪我ではないもののそれがかえってくせ者で、独り者にとっては何かと面倒だ。

うちのマンションは途中階までしかエレベーターがないので自分の部屋までは階段を上らなければならないし、その部屋の中も階段だらけというか段差が多い。しばらくは傷口が開かないようにあまり脚を伸ばすなと医者は言うけれど、それがなかなか難しい。車の運転は出来るので買い物には出掛けられるけれど、部屋からの出入りと出先の店で歩き回るのが辛い。

独り身は覚悟している事だけれど、やはりこういう時だけは不安を感じるというか正直しんどい。偶然傷の処置をしてもらった病院が、昔親爺様が心臓の手術の後リハビリ入院を受け入れてくれた病院だった。思えば大きな手術の後独りで過ごす事に不安を感じてリハビリという名目で暫く入院生活を望んだ親爺様の気持ちがよく分かる。若い頃はいきがっているんだけれど歳を取るほどに弱気にはなるよね。

日が経つにつれ、それまで気付かなかった場所の打撲の痛みや痣の跡に溜息を漏らしながら色々と考える。だからといってそんな不安解消のために誰かを求めようとは思わないし、全く迷惑な話だろうし、余程長く連れ添った仲でもない限り面倒見切れないだろうし、そうだとしても先に逝ってしまった方はまだ良くても後に残された方はそれはそれで大変だろうし、、なにもそれはこの世界に限った事ではないのだからね。

ちょっと骨休めのつもりでというか実際大して動けないからだけれど暫く仕事を休ませてもらっている。いつまでも休んではいられないので早く快復して復帰しなければいけないけれど、暇を持てあましては意気地無く色々と考える秋の夜長だよ。あぁ、ケツ痛てぇ (-"-;