インセストの淵

何気に出逢った男の子
彼氏との半同棲に生活の疲れがうっすら滲み出て
時折見せる苦いはにかみ顔の中に
希にこぼれる笑顔が輝く、不思議なあどけなさが可愛い。
食事をしながらあれやこれやと話し込む。
「そう言えば君と同じ地区にさ…」って
私が気になるあの子の話をしだしたら
唐突に男の子が首をかしげながら言った。
「ボク、その子知ってるよ、たぶん」
「友達かい?」
「ううん、その子の彼氏の浮気相手だよ、ボクは」
あらら…いつか輪で繋がりそうだな
これだから、ホモってヤだ。
「あの子の彼氏も、俺も、好みが一緒ってことだな(-。ー;)
 同じ男を抱いて、同じように君に行き当たる」
「ねぇ、ボクも満足させてくれる?」
「……………(-"-;」
狭い世界に深い沼
救われないぜ。