更待月

意識しているわけではないけれど忘れない生まれ月日がある。
別れた恋人にお祝いメールを送る秋の週末。そうか、もう34になるのか…随分大きくなったなぁ、なんて親でもないのに感慨に耽る己もまた歳を食ったということだよ。本人は溜息しか出ないなんていうけれど、なに、働き盛りに遊び盛り。せいぜいぶっ放して励めと伝える。
いつの間にやら真夏をすっ飛ばしてすっかり秋模様の今宵は寝待ち月、いや
寝てもまだ出でぬ更待月。
きっと彼奴の大きな目のようなお月様が昇るんだろうなぁ…